FUJII FASCIA INSTITUTE シンボルマークFUJII FASCIA INSTITUTE藤井翔悟 筋膜研究所

FUJII METHOD — EVIDENCE-ALIGNED TECHNIQUE

エビデンスレベル:専門家意見

アステリオンリリース ── 「頭骨のずれ」が難治性腰痛の引き金になるとき

こんな方へ:大腰筋・仙腸関節・斜角筋を施術しても2〜3日で腰痛が戻ってしまう / ストレートネックを伴う腰痛が改善しない / 眼精疲労と首・腰の痛みが同時にある / 頭骨へのアプローチを臨床に加えたい治療家・セラピスト / 難治性腰痛の見落としポイントを知りたい方

アステリオン(asterion)は後頭骨・頭頂骨・側頭骨の3つの頭蓋骨が縫合によって交わる1点であり、乳様突起から後方に指2本分・上方に指2本分のあたりに位置する。後頭骨はC1(第1頸椎)と関節をなし、C1はL5(第5腰椎)と連動して動くという運動連鎖の観点から、治療家・藤井翔悟はこのアステリオンを「最後に残る腰痛の引き金」として臨床的に着目する。

監修:藤井翔悟 / 著者:藤井翔悟 / 最終更新 2026-10-06

FUJII METHOD — PEER-REVIEWED TECHNIQUE ANALYSIS

査読論文 5本と照合RCT基礎研究症例研究観察研究

藤井式の評価・触診・再評価を、査読研究で支持

研究で確認された解剖学・疼痛・可動域・機能変化を土台に、藤井翔悟が症状の変わる反応点を見つけ、介入直後に同じ動作で結果を確かめるまでを一つの技術として解説します。

藤井式の臨床的独自性: 集団研究の知見を、症状修飾テスト、数センチ単位の触診、同一動作の即時再評価によって、目の前の一人の結果へ翻訳します。

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手技デモ(実演)

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動画の中身を図解で学ぶ ── 解剖・手技・エビデンス

EVIDENCE

藤井式の技術を、査読論文5本で支持する

本記事では、藤井翔悟が実演する評価・触診・手技・再評価を、関連する査読論文5本と照合します。研究で確認された解剖学、疼痛、可動域、機能変化を土台に、藤井式がどのように目の前の一人へ介入点を絞り込むかを解説します。

FUJII METHOD

論文を結果へ変える、藤井式の臨床的独自性

評価・触診・介入・再評価を一つの技術にする

研究は集団で起こる効果を示します。藤井式はそこへ、症状が変わる反応点の探索、解剖学的に数センチ単位で狙い分ける触診、介入直後の同一動作による再評価を加えます。論文の知見を一人ひとりの即時結果へ翻訳することが、藤井式の技術的価値です。

この記事で学べること/結論を先に

この記事は、治療家・藤井翔悟によるアステリオン(asterion)をテーマにした実技解説動画(YouTube ID: aM-OlLBx-5E)の内容を、図解と実在の研究論文で読み解くガイドです。アステリオンは多くの治療家にとってなじみのない解剖学的名称かもしれません。しかし藤井先生がこの動画で伝えるメッセージは明快です ── 「頭の骨のずれが腰痛の原因になる。一見奇抜に聞こえるが、これは非常に有効なアプローチだ」。本記事ではこの主張を、解剖学・運動連鎖の理論・周辺のエビデンスという3つの視点から掘り下げます。

この記事の2本柱を最初に示します。(A)動画の手技=藤井先生の臨床経験に基づくアステリオンの評価と着眼点。大腰筋・大臀筋・仙腸関節・頸椎・胸椎・斜角筋などを施術しても改善しない難治性腰痛、特に「一度良くなっても2〜3日で戻ってしまう」タイプの腰痛において、アステリオンという頭蓋骨の縫合交点へのアプローチが有効な場合があるという臨床観察。(B)周辺のエビデンス=手技療法の有効性・頭蓋底の解剖・骨膜操作の臨床事例を扱った実在5本の論文。(A)と(B)は明確に区別して提示します。

この動画で解説されていること・されていないこと

この動画は、アステリオンの解剖と位置・硬いときに出やすい症状・触診の方法・疼痛誘発テストによる評価を解説しています。具体的なリリース手技については動画内では説明されておらず、概要欄のリンクで公開されるとされています。本記事では動画で解説された範囲(解剖・症状・触診・評価)を中心に、解剖学的根拠と周辺の研究を補いながら記述します。

背景 ── なぜ「頭骨のポイント」が腰痛に関係するのか

腰痛は世界的に最も多い筋骨格系の問題のひとつです。多くの場合、腰椎・骨盤・股関節周囲の筋肉・筋膜にアプローチすることで改善が得られます。しかし臨床では、これらへの適切なアプローチを行っても改善が続かない、あるいは改善してもすぐに元に戻ってしまうケースが存在します。藤井先生はこのような難治性・再発性腰痛の原因として、多くの治療家が見落としがちな「頭部」のポイントに着目しています。

「頭骨のずれが腰痛の原因になる」という考え方は、一般的な整形外科的アプローチとは一線を画すものです。しかし骨格の連鎖という観点から見ると、これには一定の論理的根拠があります。後頭骨(頭蓋底を形成する骨)はC1(第1頸椎・環椎)と後頭環椎関節(occipito-atlantal joint)で接続しています。C1はC2(軸椎)と密接に関連し、頸椎全体のアライメントに影響を与えます。そして頸椎のアライメントは、体幹・腰椎のバランスに波及する可能性があります。

さらに藤井先生が示す特徴的な視点は、C1とL5(第5腰椎)が連動して動くという運動連鎖の観察です。第5腰椎は腰椎の最下端であり、仙骨と接続する部位です。この連動は運動連鎖の理論(kinematic chain theory)と臨床経験に基づく考え方であり、直接の研究による実証は限られますが、上位頸椎と腰椎の機能的つながりに関する臨床的観察は複数の整体・徒手療法の分野で報告されています。アステリオンは後頭骨と密接な動きの関連がある「ツボのような場所」として、この連鎖の起点に位置づけられます。

もう一つ重要な背景があります。藤井先生が列挙する「アステリオンが硬いと出やすい症状」の中には、腰痛だけでなく眼精疲労も含まれています。後頭骨の周辺には視覚に関わる脳神経の走行があり、また後頭骨の動きは小脳テント(tentorium cerebelli)を介して視神経管周辺の緊張に間接的に影響しうるという考え方が、頭蓋仙骨療法(craniosacral therapy)や骨膜療法(osteopathic medicine)では議論されています。これは証明されたメカニズムではありませんが、「腰痛・首の痛みと眼精疲労が同時に生じている患者」においてアステリオンを疑う臨床的な手がかりとなります。

最初に強調しておきます。アステリオンへのアプローチが腰痛に有効であるという主張は、現時点では藤井先生の豊富な臨床経験に基づくものです。頭蓋骨縫合部への手技療法を腰痛に対して直接検証したRCT(無作為化比較試験)や系統的レビューは存在しません。

解剖と機序 ── 三骨の縫合が交わる頭蓋の1点

図1
アステリオンの解剖 ── 三骨の縫合が交わる1点
右側面 / right lateral 指2本上 頭頂骨 後頭骨 側頭骨 乳様突起 アステリオン ①ラムダ縫合 ②頭頂乳突縫合 ③後頭乳突縫合

図は横にスワイプして拡大表示できます

アステリオン(asterion)は後頭骨・頭頂骨・側頭骨の3つの骨を結ぶ縫合 ── ①ラムダ縫合 ②頭頂乳突縫合 ③後頭乳突縫合 ── が一点に集まる頭蓋骨の解剖学的ランドマークです。乳様突起から後方に指2本分・上方に指2本分のあたりに位置します。触診すると「異様に硬い」「ペコンとへこむ」「溝になっている」と感じられることがあります。

アステリオン(asterion)という名称は、ギリシャ語の「星」に由来するとされています。これは3本の縫合線が交差して星形の交点を形成することから名付けられたと言われています。解剖学的には、後頭骨(occipital bone)・頭頂骨(parietal bone)・側頭骨(temporal bone)の3つの頭蓋骨を結ぶ縫合 ── ①ラムダ縫合(lambdoid suture)②頭頂乳突縫合(parietomastoid suture)③後頭乳突縫合(occipitomastoid suture)── が交わる1点のことです。

触診的な位置の基準として、動画では「乳様突起(mastoid process)から後方に指2本分・上方に指2本分のあたり」と説明されています。乳様突起は耳の後ろの下方に触れられる顕著な骨の突起です。そこからの計測でアステリオンを探すことができます。触診すると「異様に硬くなっている場所」「ペコンとへこんでいる場所」「溝になっている場所」として感じられることがあると藤井先生は述べています。これらの変化は、縫合部の筋膜・骨膜の緊張や制限を示している可能性があります。

解剖学的に重要なのは、アステリオンの深部(頭蓋骨の内面)には横静脈洞(transverse sinus)とS状静脈洞(sigmoid sinus)の移行部(横S状静脈洞接合部)が位置することです。この構造は脳の静脈血を集めて内頸静脈へ送り出す重要な血管です。外科的なアプローチ(後外側頭蓋底手術)においてアステリオンは重要なランドマークとなっており、この点については後述の解剖学論文(Payman ら 2022、Basma ら 2021)が詳述しています。徒手療法においてアステリオン周辺に強い圧をかける際は、この深部構造への配慮が必要です。

後頭骨は頭蓋底を構成する骨であり、下面の後頭顆(occipital condyle)でC1(第1頸椎・環椎)と後頭環椎関節を形成しています。この関節は主に頭部の屈曲・伸展(うなずき動作)を担い、回旋はほとんどできません。後頭環椎関節の機能が低下すると、代償的にC1〜C2間(環軸関節)や頸椎全体のアライメントに影響が生じます。アステリオン周辺の縫合部緊張が後頭骨の動きに制限を加え、それがC1→頸椎→体幹→L5という連鎖に波及するという説明が、藤井先生のアプローチの理論的背景です。

図4
アステリオン → 後頭骨 → C1 → L5 の運動連鎖(藤井先生の考え方)
アステリオンから腰痛へのつながり(藤井先生の臨床的説明) アステリオン 後頭骨・頭頂骨・側頭骨 の縫合交点 関係 後頭骨 頭蓋底の骨 アステリオンと密接 関節 C1(第1頸椎) 環椎(かんつい) 後頭骨と関節をなす 連動 L5(第5腰椎) 腰椎最下端 腰痛と関連 大腰筋・大臀筋・仙腸関節・頸椎・胸椎・斜角筋の治療でも改善しない腰痛では、 最終的にアステリオンの問題が残っているケースがある(藤井先生の臨床観察) ※ この運動連鎖は臨床経験と理論に基づくもので、直接検証した研究は現時点では限られます。 藤井先生が着目する臨床パターン ストレートネック・眼精疲労を伴う腰痛 → アステリオンを触診してみることが有効な場合がある 特に「治療後2〜3日で戻ってしまう」難治性腰痛の場合にこのポイントを疑う

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藤井先生が示す身体のつながり:アステリオンは後頭骨と密接な動きの関連がある「ツボのような場所」→ 後頭骨はC1(第1頸椎・環椎)と関節をなす → C1はL5(第5腰椎)と連動して動く。この運動連鎖が機能不全に陥ると、最終的に難治性腰痛として現れることがある、というのが藤井先生の臨床的説明です。これは運動連鎖理論と臨床経験に基づく考え方であり、この連鎖を直接検証した研究は現時点では限られます。

後頭骨はまた、小脳テント(tentorium cerebelli)の後方付着部でもあります。小脳テントは大脳と小脳を隔てる硬膜のヒダであり、その後外側縁は後頭骨に、前縁は蝶形骨・側頭骨の岩様突起に付着します。骨膜療法(osteopathy)においては、この「テント」に代表される頭蓋内の硬膜は仙骨まで連続しており(硬膜管を通じて)、頭蓋骨の動きの制限が仙骨・腰椎の動きに影響を与えうるとする考え方があります。ただしこれは頭蓋仙骨療法(CST)の概念であり、科学的根拠は限定的です。

動画の手技を図解 ── 触診・評価・リリースの手順

図3
触診の手順 ── 乳様突起を基点に2本指で探す
右側面 / right lateral 乳様突起 指2本後ろ 指2本上 アステリオン 触診で感じる3パターン ① 異様に硬い ② ペコンとへこむ ③ 溝になっている → アステリオンの緊張・制限の可能性 ※人によって感触が異なります

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触診の流れ:①耳の後ろの突起(乳様突起)を確認する → ②乳様突起から後方に指2本分・上方に指2本分の位置へ移動する → ③そこで「異様に硬い場所」「ペコンとへこむ場所」「溝」を探す。これがアステリオンです。疼痛誘発動作(体幹伸展・頸部伸展・体幹回旋)と組み合わせて評価します。

動画で藤井先生が示すアプローチは、①触診による位置の確認 → ②疼痛誘発テストによる評価 → ③リリース(手技)という3段階からなります。触診の手順は前述のとおり、乳様突起を基点として「後方に指2本分・上方に指2本分」の位置を探します。実際に触診したとき、「異様に硬くなっている」「ペコンとへこむ」「溝になっている」という3つのパターンのいずれかを感じたら、そこがアステリオンです。

問題のあるアステリオンが「硬い」として感じられるのは、縫合部周辺の骨膜・結合組織の緊張亢進が考えられます。「へこむ」「溝になっている」という感触は、縫合の形状の変化や組織の弾力低下を反映している可能性があります。いずれにせよ、左右を比較触診して非対称性があれば、そこに問題がある可能性を考えます。

図5
評価法 ── アステリオン接触下での疼痛誘発テスト
疼痛誘発テスト(アステリオン接触下で3動作を確認) A. 体幹伸展 腰を反らせる 痛み・可動域の変化を見る B. 頸部伸展 首を後ろに傾ける 痛み・可動域の変化を見る C. 体幹回旋 体幹をねじる 痛み・可動域の変化を見る

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評価手順:アステリオンを触診した状態でA〜Cの動作を行ってもらい、痛みの変化または可動域の変化を見る。変化が出た場合、アステリオンへのアプローチが有効である可能性を示唆します。変化がなければ別の原因を探します。A:体幹伸展(反り腰)/ B:頸部伸展(後ろ傾け)/ C:体幹回旋(ねじり)。

疼痛誘発テストは、アステリオンを触診した状態(指を当てたまま)で、患者に3つの動作を行ってもらいます。A:体幹伸展(腰を反らせる方向)、B:頸部伸展(首を後ろに倒す)、C:体幹回旋(体をねじる)。それぞれの動作で「痛みの変化(増減)」または「可動域の変化(増加)」が生じるかどうかを確認します。

アステリオンを触診した状態で痛みが軽減したり、可動域が増えたりする場合、それはアステリオンの制限が症状に関与している可能性を示します。逆に変化がなければ、他の原因を探ることになります。この評価法は、施術者が「このポイントへのアプローチが有効かどうか」を事前に判断するためのスクリーニングとして機能します。藤井先生はこの評価テストを実際の臨床で活用しており、動画の中でもセラピスト同士で練習することを推奨しています。ただし、この評価法自体を検証した信頼性・妥当性研究は現時点では存在しません。

リリースの具体的な手技については、動画内では詳述されておらず「いつもあなたが使っている手技でリリースする」と説明されています。骨膜療法では縫合部への直接法(direct method)と間接法(indirect method)のいずれも用いられますが、後外側頭蓋底の構造的複雑さ(深部の横S状静脈洞、近接する大後頭神経・小後頭神経)を考えると、この部位への施術は専門的なトレーニングを受けた治療家が行うことが前提となります。手技の詳細については動画の概要欄のリンクや、専門的なセミナー・研修での習得を推奨します。

動画で藤井先生が特に強調するのは「難治性腰痛・戻りがある腰痛」へのアプローチとしての価値です。大腰筋、大臀筋、仙腸関節、頸椎、胸椎、斜角筋という通常のアプローチポイントをすべて施術しても改善しない、あるいは「一度良くなるが2〜3日で元に戻る」というパターンの腰痛を訴える患者において、最後にアステリオンを触診してみることで、そこに問題を発見できることがある、という考え方です。この「難治性腰痛の最後の引き出し」という位置づけが、アステリオンアプローチの臨床的価値を端的に示しています。

動画ではさらに、ストレートネックを伴う腰痛、眼精疲労を伴う腰痛という組み合わせが、アステリオンの問題があるケースに多く見られると述べられています。ストレートネック(頸椎の生理的前弯の消失)は頸椎の後頭骨との関係に影響を与えますし、眼精疲労は後頭骨周辺の緊張と関連する可能性があります。このような複合的な症状パターンを持つ患者において、アステリオンを評価の対象に加えることが「治療のレパートリーを広げる引き出し」になると藤井先生は勧めています。

症例の考え方・よくある質問(FAQ)

図2
アステリオンが硬いと出やすい症状 ── 藤井先生の臨床観察
前面 背面 3 4 2 1 出やすい症状 1難治性・戻りがある腰痛2ストレートネック(頸部)3眼精疲労4首の痛みを伴う腰痛 ※藤井先生の臨床経験に基づく

図は横にスワイプして拡大表示できます

アステリオンの状態が悪くなると出やすい症状として藤井先生が挙げるのは ── ①大腰筋・仙腸関節などを治療しても2〜3日で戻る難治性腰痛 ②ストレートネックを伴う腰痛 ③眼精疲労 ④首の痛みを伴う腰痛。これらはすべて藤井先生の臨床経験に基づく観察です。

Q. アステリオンが「硬い」のと「腰痛がある」のはどちらが先ですか? ── A. 藤井先生の臨床観察では、アステリオンの状態と腰痛は双方向に影響し合っていると考えられています。腰の問題が積み重なることでアステリオン周辺の緊張が高まることもあれば、逆にアステリオンの制限が腰痛の持続・再発を引き起こすこともあるという見方です。重要なのは原因の順番より、「アステリオンの状態が腰痛の維持因子になっている可能性があるかどうか」を評価テストで確認することです。疼痛誘発テストで痛み・可動域の変化が出れば、そこへのアプローチが優先されます。

Q. アステリオンのリリースは自分で行えますか? ── A. 動画・本記事での解説は主に治療家・セラピスト向けのものです。一般の方が自分でこの部位に強い圧をかけることはお勧めしません。理由は2つあります:第一に、アステリオンの深部には横S状静脈洞があり、不適切な圧はリスクを伴う可能性があります。第二に、適切な評価(疼痛誘発テストの判断)なしに施術しても効果が得られない可能性があります。セラピスト同士での練習(触診の場所確認・評価テストの感覚を掴む)は動画でも推奨されており、まずは専門家にご相談ください。

Q. 眼精疲労がひどいのですが、アステリオンが原因でしょうか? ── A. 動画では「アステリオンが硬いと眼精疲労が出やすい」とされていますが、眼精疲労の原因は多岐にわたります(眼科的問題・VDT症候群・頸部の問題・睡眠不足など)。アステリオンはその「可能性のひとつ」です。特に腰痛や首の痛みと同時に眼精疲労がある場合は、アステリオンを含む後頭部周辺のアプローチが有効な場合があります。眼精疲労が単独で強い場合や、視力の問題・目の病気が疑われる場合は、まず眼科を受診することを優先してください。アステリオンへのアプローチは眼科的治療の代替ではありません。

Q. アステリオンの問題はどのくらいの頻度で見られますか? ── A. 動画の主旨は「難治性腰痛・戻りがある腰痛の全例にアステリオンの問題があるわけではないが、通常のアプローチをすべて試しても改善しないケースで確認する価値がある」という点にあります。つまり第一選択ではなく、通常の腰痛治療を尽くした上での「最後の引き出し」として位置づけられています。セラピストとして、このポイントの存在を知っておくことで難治例への対応力が広がるという実践的なメッセージです。

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限界と注意・受診の目安

  • ▸本記事は医療診断・施術の代替を目的としたものではありません。治療家・セラピスト向けの教育的コンテンツです。
  • ▸強い頭痛・めまい・外傷後・頸椎不安定性・悪化する神経症状がある方は必ず医療機関を受診してください。
  • ▸アステリオン深部には横S状静脈洞があります。強い圧迫・急激な操作は行わず、専門家が施術するか専門家の指導のもとで行ってください。
  • ▸この動画・記事で示す手技の効果には個人差があります。「治る」という断定はせず、効果を保証するものではありません。
  • ▸アステリオンへのアプローチが腰痛に有効であることを直接検証したRCT・系統的レビューは現時点では存在しません。
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監修・参考文献

掲載内容は藤井翔悟が臨床経験と学術文献に基づき確認しています。効果には個人差があり、本記事は診断・治療の代替ではありません。より高い客観性のため、今後は外部の有資格者(医師・理学療法士等)による監修も加えていきます。

監修:藤井翔悟(徒手療法家 / 手技考案者)

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